本物 ☆特別保存刀剣☆備前國長船祐光 八寸八分 摩利支天 梵字両面彫有 探山氏賞賛極メ鞘入 正真稀少短刀

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俗名六郎左衛門尉祐光。勝光・宗光兄弟の親で、室町中初期に活躍した長船を代表する刀工
刃長 八寸八分(26.6) 元重 二分一厘(0.63)
反り 内反り 先重 一分四厘(0.41)
元幅 八分六厘(26.0) 鋒長 平造り
先幅 七分二厘(21.8) 茎長 三寸一分(9.4)
目釘穴 二個 金着一重ハバキ
☆平造り、三つ棟、身幅、重ね共に尋常、寸頃合い。地鉄は板目流れ、錬れて詰む。地沸美しく地景入る。淡く映り気が立ち、鉄味柔らかく粘りあり。刃文直刃。刃縁匂い深く僅かに沸足入り、ほつれ、打ちのけ、喰い違い刃、二重刃交じり砂流し力強くかかる。刃明るく冴えて風情あり。鋩子 乱れ込み掃け、先小丸に返る。茎生ぶ、鑢不明。刃上り栗尻。茎穴の上に細鏨二字銘。地刃ともに健全で、備前らしい地鉄に直刃を焼き、表には摩利支天、裏には梵字の作者彫りと思われる古風な彫り有。いかにも室町初期らしい趣深いものである。田野邉探山鞘書。良業物。
本刀の作者俗名六郎左衛門尉祐光は応永(1397~)に栄えた応永備前と文明(1469~)以後の末備前との中間に位置する永享(1429~)から寛正(1461~)までの期間に活躍した長船正系の名工である。六郎左衛門尉祐光は、右京亮勝光、左京進宗光兄弟の父であり、それは御物東博銘刀押形の「文明九年祐光次男左京進宗光」の作により明らかである。永享から文明頃にかけて活躍し、同時期には「寛正則光」で名高い五郎左衛門則光とは作風、銘字が似ており、兄弟ではなくとも同じ長船の一家内にあったと思われる。作風は則光と比して優しいものが多い。則光・祐光は応永備前から末備前への過渡期に活躍した代表鍛治である。
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